ガラス食器のお手入れの仕方は?
ガラス食器は、石を細かく砕いた珪砂(けいさ)、草木を燃やしてできるソーダ灰、石灰を混ぜ、高温で溶かし、形作ったものです。日本では、江戸時代から作られるようになり、時代が進むにつれて安価なものが流通するようになりました。ガラス食器は、透明感があり、酸やアルカリなどの薬品にも比較的強いため使いやすいですが、傷ついたり壊れやすいのが特徴です。使う前柔らかい布で拭きながら、欠けやチップがないか確認しましょう。キッチン用の中性洗剤で洗い、ぬるま湯ですすぎましょう。使うとき割れやすいので、熱い料理を直接盛ることは避けます。熱い液体などを注ぐときは、箸やスプーンなどを伝わせて注ぐと割れることがありません。洗うとき洗うときに壊すことが多いので、蛇口にぶつけないようしたり、他の食器と分けて洗うようにしたりするなどの配慮も必要です。また、熱湯や急激な温度変化に弱いので、水温にも気をつけましょう。柔らかいスポンジや布などを使い、中性洗剤で洗います。※煮沸やたわしなど硬い道具で洗うのはNGです。また、細かい傷がついてしまうので、食器洗浄機を使うことは避けたほうがよいでしょう。しまうとき水分が表面に残っていると水アカとなり、ガラスが曇ってしまいます。洗ったら、軽く水気を切ってふきんに伏せて乾かすか、すぐに拭き取るようにしましょう。直接重ねるとヒビが入るので、重ねて収納するときは、薄紙やキッチンペーパーなどの柔らかい紙を挟みましょう。陶磁器や漆器と違い、カビなどが付いても洗い流せるので、お手入れは特に必要ありません。<参考文献>『生活雑貨を修理する本(THE修理 なんでも自分で直す本)』株式会社地球丸 2005年『日本料理 基礎から学ぶ器と盛り付け』畑 耕一郎 柴田書店 2009年『えらぶ つかう 楽しむ 毎日のうつわ』遠藤 文香 日本文芸社 2011年『民藝の教科書1 うつわ』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『民藝の教科書3 木と漆』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『料理人のための和食の器・扱い方ハンドブック』 遠藤 十士夫 旭屋出版 2013『台所道具を一生ものにする手入れ術』日野 明子 誠文堂新光社 2014年『ていねいに暮らしたい人の、「一生使える」器選び(講談社+α文庫)』内木 孝一 講談社 2015年『和食器のきほん―改訂版―テーブルコーディネートアイテム:豊富な種類と産地、揃え方と扱い方、上手なしつらえまで』浜 裕子 誠文堂新光社 2017年『洋食器のきほん―テーブルコーディネートアイテム:ヨーロッパの名窯からメイドインジャパンの器まで、上手な揃え方と食卓演出』浜 裕子 誠文堂新光社 2018年『クロワッサン 2020年11/10号No.1032 [料理を一層、美味しくする うつわ。] 』 P50~51『暮らしの図鑑 ガラス 楽しむ工夫×基礎知識×注目の作家・ブランド50』みつま ともこ 翔泳社 2020年『暮らしの図鑑 うつわ 楽しむ工夫×注目作家55人×基礎知識』コハルアン 翔泳社 2020年
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