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  • ガラス食器のお手入れの仕方は?

    ガラス食器は、石を細かく砕いた珪砂(けいさ)、草木を燃やしてできるソーダ灰、石灰を混ぜ、高温で溶かし、形作ったものです。日本では、江戸時代から作られるようになり、時代が進むにつれて安価なものが流通するようになりました。ガラス食器は、透明感があり、酸やアルカリなどの薬品にも比較的強いため使いやすいですが、傷ついたり壊れやすいのが特徴です。使う前柔らかい布で拭きながら、欠けやチップがないか確認しましょう。キッチン用の中性洗剤で洗い、ぬるま湯ですすぎましょう。使うとき割れやすいので、熱い料理を直接盛ることは避けます。熱い液体などを注ぐときは、箸やスプーンなどを伝わせて注ぐと割れることがありません。洗うとき洗うときに壊すことが多いので、蛇口にぶつけないようしたり、他の食器と分けて洗うようにしたりするなどの配慮も必要です。また、熱湯や急激な温度変化に弱いので、水温にも気をつけましょう。柔らかいスポンジや布などを使い、中性洗剤で洗います。※煮沸やたわしなど硬い道具で洗うのはNGです。また、細かい傷がついてしまうので、食器洗浄機を使うことは避けたほうがよいでしょう。しまうとき水分が表面に残っていると水アカとなり、ガラスが曇ってしまいます。洗ったら、軽く水気を切ってふきんに伏せて乾かすか、すぐに拭き取るようにしましょう。直接重ねるとヒビが入るので、重ねて収納するときは、薄紙やキッチンペーパーなどの柔らかい紙を挟みましょう。陶磁器や漆器と違い、カビなどが付いても洗い流せるので、お手入れは特に必要ありません。<参考文献>『生活雑貨を修理する本(THE修理 なんでも自分で直す本)』株式会社地球丸 2005年『日本料理 基礎から学ぶ器と盛り付け』畑 耕一郎 柴田書店 2009年『えらぶ つかう 楽しむ 毎日のうつわ』遠藤 文香 日本文芸社 2011年『民藝の教科書1 うつわ』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『民藝の教科書3 木と漆』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『料理人のための和食の器・扱い方ハンドブック』 遠藤 十士夫 旭屋出版 2013『台所道具を一生ものにする手入れ術』日野 明子 誠文堂新光社 2014年『ていねいに暮らしたい人の、「一生使える」器選び(講談社+α文庫)』内木 孝一 講談社 2015年『和食器のきほん―改訂版―テーブルコーディネートアイテム:豊富な種類と産地、揃え方と扱い方、上手なしつらえまで』浜 裕子 誠文堂新光社 2017年『洋食器のきほん―テーブルコーディネートアイテム:ヨーロッパの名窯からメイドインジャパンの器まで、上手な揃え方と食卓演出』浜 裕子 誠文堂新光社 2018年『クロワッサン 2020年11/10号No.1032 [料理を一層、美味しくする うつわ。] 』 P50~51『暮らしの図鑑 ガラス 楽しむ工夫×基礎知識×注目の作家・ブランド50』みつま ともこ 翔泳社 2020年『暮らしの図鑑 うつわ 楽しむ工夫×注目作家55人×基礎知識』コハルアン 翔泳社 2020年

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  • 漆器のお手入れの仕方は?

    漆器は、木をくり抜いて乾かしたものに漆を何回も塗り重ねて仕上げた食器です。漆の歴史は古く、縄文・弥生時代には既に漆を全面に塗った櫛、椀、弓などが使われていたことが、古墳などの出土品から明らかになっています。日本では輪島塗や会津塗などが有名です。傷に弱いですが、酸やアルカリ、熱に強くて軽く、腐食しにくく丈夫です。漆は天然と化学塗料の2種類に分けられますが、いずれも木地がふやけて漆が剥がれるので、長時間水に漬けっぱなしにするのは避けましょう。使う前熱いものを入れるのは避け、常温のものから徐々に慣らしましょう。天然の漆が使われたものだとニオイはありませんが、合成樹脂製の器は、買ってすぐのころだと塗料や素材のニオイが気になるかもしれません。そんなときは、以下の3つの方法のいずれか、もしくは組み合わせることで気にならなくなります。箱から出し、直射日光を避けて数日置く。生酢を染み込ませた柔らかい布で拭く。薄めの酢水のなかで洗ってよくすすぎ、拭いてひと晩乾かす。使うとき柔らかい布を使ってぬるま湯でサッと洗い、別の柔らかい布で水分を拭き取るなどの準備が必要です。漆器は丈夫なうつわですが急激な温度変化に弱く、すぐ使うと変色したり亀裂が入ってしまったりする恐れがあるためです。長時間収納しておいたものや寒い場所に保管していたものを出した場合は、この手順を守りましょう。※熱湯を注ぐ、オーブンや電子レンジにかける、直射日光や乾燥、ガスコンロの熱、金属との接触といった行為は避けてください。洗うとき使い終わったら、すぐにキッチン用の中性洗剤を使って、柔らかいスポンジまたは柔らかい布を使って手洗いをします。洗うときは、以下の注意事項を守りましょう。蒔絵や螺鈿など装飾が施されているところは、強くこすらない。汚れが強い場合には湯の温度を上げて洗う。洗剤は使用しない。洗剤を洗い流すときに、熱湯をかけるとシミになるので気をつけること。研磨剤入りの洗剤やナイロンたわしは使わないこと。長時間水に浸けたり、水気がついたままにするのは避け、洗ったらすぐに拭くこと。カビの原因になるので、皮脂をつけないように拭くこと。しまうとき洗い終わったらタオルの上に置き、ひと晩を目安に陰干しするか、ガーゼなど糊のついていない柔らかい布でよく拭きます。普段使いのうつわは、うつわの間に薄紙などを挟んで重ねて収納します。決して、材質が違う陶磁器や磁器と重ねず、漆器同士でも柔らかい紙などを挟んで、出し入れしやすい場所に収納しましょう。季節に合わせて使うものや年に数回しか使わない器は、和紙で包み、さらに布で包んで木箱(桐箱が最もよい)に収め、湿気や冷暖房のない場所で保管します。箱に収納した漆器は、1年に2度ほど取り出し、ぬるま湯で洗って磨きます。時期は、夏の土用の頃(7月下旬)と、正月前がよいでしょう。<参考文献>『生活雑貨を修理する本(THE修理 なんでも自分で直す本)』株式会社地球丸 2005年『日本料理 基礎から学ぶ器と盛り付け』畑 耕一郎 柴田書店 2009年『えらぶ つかう 楽しむ 毎日のうつわ』遠藤 文香 日本文芸社 2011年『民藝の教科書1 うつわ』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『民藝の教科書3 木と漆』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『料理人のための和食の器・扱い方ハンドブック』 遠藤 十士夫 旭屋出版 2013『台所道具を一生ものにする手入れ術』日野 明子 誠文堂新光社 2014年『ていねいに暮らしたい人の、「一生使える」器選び(講談社+α文庫)』内木 孝一 講談社 2015年『和食器のきほん―改訂版―テーブルコーディネートアイテム:豊富な種類と産地、揃え方と扱い方、上手なしつらえまで』浜 裕子 誠文堂新光社 2017年『洋食器のきほん―テーブルコーディネートアイテム:ヨーロッパの名窯からメイドインジャパンの器まで、上手な揃え方と食卓演出』浜 裕子 誠文堂新光社 2018年『クロワッサン 2020年11/10号No.1032 [料理を一層、美味しくする うつわ。] 』 P50~51『暮らしの図鑑 ガラス 楽しむ工夫×基礎知識×注目の作家・ブランド50』みつま ともこ 翔泳社 2020年『暮らしの図鑑 うつわ 楽しむ工夫×注目作家55人×基礎知識』コハルアン 翔泳社 2020年

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  • 陶器のお手入れの仕方は?

    陶器とは、粘土質の土を成形後に乾燥させ、約1,100~1,300℃で焼いたものです。通称「土もの」と呼ばれ、軽く叩くと「ぼてぼて」と濁った音がします。日本では5世紀頃から作られていて、愛知県の瀬戸、唐津焼、美濃焼、萩焼などが知られています。吸水性がありますが透光性はなく、どこかどっしりとした見た目と厚みがあるのが特徴です。また陶器には、焼き締めと呼ばれる、釉薬がかかっていないものと釉薬がかかっているものとがあります。釉薬には装飾以外に、表面を覆って吸水を抑える役割もあります。使う前まれにうつわの底にざらつきがある場合があります。店頭に並んでいるうつわのほとんどは、窯元さんやお店などで整えられていますが、うつわの底にざらつきがあるまま使用すると、テーブルや他のうつわが傷つく恐れがあります。目の細かい紙やすりをかける(80番)か、他の食器の底と擦り合わせて滑らかにします。豆知識食器の底裏などに貼られているシールが取りにくい場合は、ドライヤーで温風をあてるか、水につけてふやかすとキレイに剥がせます。陶器と磁器の両方の性質を持つ半磁器は、陶器と同じ方法で取り扱いましょう。使うとき多孔質で粒子が粗く、水分を吸収しやすいため、買ってきてすぐに料理を盛ると、シミができてしまいます。油や汁の染み込み、シミやニオイがつくのを避けるためにも、水に浸し、拭いてから使いましょう。焼き締めなど釉薬をかけていないうつわや、表面に細かいヒビが入った貫入(かんにゅう)と呼ばれるうつわに揚げものを盛る場合は、敷紙を使うのがオススメです。※いろいろな書籍やネット記事では、「米のとぎ汁で20~30分煮沸するとヒビ割れしない」と書かれていますが、キレイに乾かなければカビの原因になるので、気になる方は避けたほうがよいでしょう。○オーブン、電子レンジの使用基本的には使えませんが、最近では使える陶器も出てきたので、購入したお店やオンラインショップなどで聞いてみましょう。洗うときキッチン用の中性洗剤を使い、スポンジでひとつずつ丁寧に洗います。釉薬がかかっていないうつわはたわしでゴシゴシ洗ってもOKです。注ぎ口や取っ手のあるものは、軽く当たっただけで欠けてしまうので、うつわ同士をぶつけないようにしましょう。○食器洗浄機水圧により他のうつわとぶつかり、傷や欠けが発生する可能性が高いので、食器洗浄機は使わず、手洗いを。しまうときふきんでよく拭き、しっかり乾かした後収納しましょう。水気が残ったまま片付けると、カビやシミの原因になることも。すすいだ後、サッと熱湯をかけると早く乾きます。収納するときは同じ陶器どうし、同じ大きさのものを重ねましょう。傷が気になるかたは、布やキッチンペーパーを挟んでおくのがオススメです。<参考文献>『生活雑貨を修理する本(THE修理 なんでも自分で直す本)』株式会社地球丸 2005年『日本料理 基礎から学ぶ器と盛り付け』畑 耕一郎 柴田書店 2009年『えらぶ つかう 楽しむ 毎日のうつわ』遠藤 文香 日本文芸社 2011年『民藝の教科書1 うつわ』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『民藝の教科書3 木と漆』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『料理人のための和食の器・扱い方ハンドブック』 遠藤 十士夫 旭屋出版 2013『台所道具を一生ものにする手入れ術』日野 明子 誠文堂新光社 2014年『ていねいに暮らしたい人の、「一生使える」器選び(講談社+α文庫)』内木 孝一 講談社 2015年『和食器のきほん―改訂版―テーブルコーディネートアイテム:豊富な種類と産地、揃え方と扱い方、上手なしつらえまで』浜 裕子 誠文堂新光社 2017年『洋食器のきほん―テーブルコーディネートアイテム:ヨーロッパの名窯からメイドインジャパンの器まで、上手な揃え方と食卓演出』浜 裕子 誠文堂新光社 2018年『クロワッサン 2020年11/10号No.1032 [料理を一層、美味しくする うつわ。] 』 P50~51『暮らしの図鑑 ガラス 楽しむ工夫×基礎知識×注目の作家・ブランド50』みつま ともこ 翔泳社 2020年『暮らしの図鑑 うつわ 楽しむ工夫×注目作家55人×基礎知識』コハルアン 翔泳社 2020年

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  • 木製の食器のお手入れの仕方は?

    木製の食器には曲げわっぱ、弁当箱、茶托といったものがあり、日本では大曲の曲げわっぱなどが知られています.また、使われている木材には杉、欅(けやき)、栃、水目桜、栗、黒檀(こくたん)などがあります。使う前もともと表面には、汚れをつきにくくすること、木の反りを防ぐことを目的として油が塗られていますが、使う前に再度植物油(えごま油、くるみ油、オリーブオイルなど)を塗り、余分な油をペーパータオルなどで拭き取ります。これを2~3回繰り返して油をなじませておくと、表面に膜ができて料理を盛ってもシミになりにくく安心です。<白木のうつわや弁当箱>買ったばかりの状態だと乾燥しているうえ、粘り気のある食材であればくっついてしまいます。使い始めから数回は使う前に内側を濡らし、拭いておきましょう。使用後は軽い汚れならお湯で洗い、すぐにふきんで拭きます。油汚れなどがある場合は、お湯に少し漬けてから同様に洗います。油が表面に塗られていない場合、ニオイがつくので、洗剤の使用は避けましょう。十分乾かないと黒ずみやカビができるため、拭いた後は風通しのいい場所で乾かします。使うとき熱いものや匂いの強いものは、できるだけ避けたほうが無難です。○オーブン、電子レンジの使用使用しないようにしましょう。洗うとき水に浸してから、中性洗剤をつけたスポンジでこすり洗いします。しまうときカビが生えやすいので、すぐに水気を拭きよく乾かしてから、湿気のない場所にしまいましょう。収納の際は、紙やビニール袋で包むとよいでしょう。乾燥しすぎると変形したり亀裂が入ったりすることもあるので、直射日光が当たる場所は避けます。年に1度、夏の土用の頃(7月下旬)に風を当てると、木のうつわにこもった湿気が乾いて長持ちします。使っているうちに、表面に塗装された油分が抜けてかさついてくるので、植物油(えごま油、くるみ油、オリーブオイルなど)を塗ると、風合いが保てる上にヒビ割れの防止になります。<参考文献>『生活雑貨を修理する本(THE修理 なんでも自分で直す本)』株式会社地球丸 2005年『日本料理 基礎から学ぶ器と盛り付け』畑 耕一郎 柴田書店 2009年『えらぶ つかう 楽しむ 毎日のうつわ』遠藤 文香 日本文芸社 2011年『民藝の教科書1 うつわ』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『民藝の教科書3 木と漆』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『料理人のための和食の器・扱い方ハンドブック』 遠藤 十士夫 旭屋出版 2013『台所道具を一生ものにする手入れ術』日野 明子 誠文堂新光社 2014年『ていねいに暮らしたい人の、「一生使える」器選び(講談社+α文庫)』内木 孝一 講談社 2015年『和食器のきほん―改訂版―テーブルコーディネートアイテム:豊富な種類と産地、揃え方と扱い方、上手なしつらえまで』浜 裕子 誠文堂新光社 2017年『洋食器のきほん―テーブルコーディネートアイテム:ヨーロッパの名窯からメイドインジャパンの器まで、上手な揃え方と食卓演出』浜 裕子 誠文堂新光社 2018年『クロワッサン 2020年11/10号No.1032 [料理を一層、美味しくする うつわ。] 』 P50~51『暮らしの図鑑 ガラス 楽しむ工夫×基礎知識×注目の作家・ブランド50』みつま ともこ 翔泳社 2020年『暮らしの図鑑 うつわ 楽しむ工夫×注目作家55人×基礎知識』コハルアン 翔泳社 2020年

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  • 磁器のお手入れの仕方は?

    磁器とは、白色粘土に長石、珪石、陶石(とうせき)といったガラス質を含む粉末を加えた素地を、1,300~1,400℃の高温で焼いたものです。通称「石もの」と呼ばれ、叩くと「ぴんぴん」という乾いた金属音がします。17世紀前半に朝鮮から連れてこられた陶工が有田で陶石を発見し、白磁の成形と焼成に成功したことがはじまりで、日本では有田焼、九谷焼、波佐見焼がよく知られています。白くて透明感があり、滑らかな質感と軽さが特徴です。吸水性は低く、油や汁がシミになったり、カビなどの汚れがつきにくかったりして、扱いやすいのが利点です。 使う前表面の汚れをきれいに洗うだけでOK。水に浸すことも煮沸も必要ありません。陶器同様、まれにうつわの底にざらつきがあります。目の細かい紙やすり(80番)をかけるか、他の食器の底と擦り合わせて滑らかにします。使うとき赤絵、色絵など上絵付けされているものは変色しやすいため、酢のものや油ものを長時間盛ったままにしないようにしましょう。○オーブン、電子レンジの使用磁器は硬質なので、電子レンジやオーブンが使えるものもありますが、色絵や金彩、銀彩が施されている場合は使えません。洗うときキッチン用の中性洗剤をつけたスポンジで洗います。茶渋やアクなどは漂白剤を使っても大丈夫です。※色絵や金彩、銀彩、赤絵などの上絵付けされた磁器は、強くこすったり、漂白剤に浸したりすると色があせたり、消えたりするので避けましょう。○食器洗浄機色絵や金彩、銀彩が施されている磁器には使えません。それ以外は、購入したお店やネットショップなどに問い合わせたほうがよいでしょう。しまうとき磁器のみで重ねて収納することが基本です。ただし、丈夫だからと何枚も重ねて収納すると、出し入れのときに危険です。上絵付けがされている磁器は、重ねるときに薄紙などを挟みましょう。<参考文献>『生活雑貨を修理する本(THE修理 なんでも自分で直す本)』株式会社地球丸 2005年『日本料理 基礎から学ぶ器と盛り付け』畑 耕一郎 柴田書店 2009年『えらぶ つかう 楽しむ 毎日のうつわ』遠藤 文香 日本文芸社 2011年『民藝の教科書1 うつわ』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『民藝の教科書3 木と漆』萩原 健太郎 グラフィック社 2012年『料理人のための和食の器・扱い方ハンドブック』 遠藤 十士夫 旭屋出版 2013『台所道具を一生ものにする手入れ術』日野 明子 誠文堂新光社 2014年『ていねいに暮らしたい人の、「一生使える」器選び(講談社+α文庫)』内木 孝一 講談社 2015年『和食器のきほん―改訂版―テーブルコーディネートアイテム:豊富な種類と産地、揃え方と扱い方、上手なしつらえまで』浜 裕子 誠文堂新光社 2017年『洋食器のきほん―テーブルコーディネートアイテム:ヨーロッパの名窯からメイドインジャパンの器まで、上手な揃え方と食卓演出』浜 裕子 誠文堂新光社 2018年『クロワッサン 2020年11/10号No.1032 [料理を一層、美味しくする うつわ。] 』 P50~51『暮らしの図鑑 ガラス 楽しむ工夫×基礎知識×注目の作家・ブランド50』みつま ともこ 翔泳社 2020年『暮らしの図鑑 うつわ 楽しむ工夫×注目作家55人×基礎知識』コハルアン 翔泳社 2020年

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  • 薄くて軽い色彩美が美しいうつわ「上野焼(あがのやき)」の魅力

    今回ご紹介するのは、福岡県田川郡福智町の「上野焼」(あがのやき)。小倉藩主の細川家、小笠原家にわたる藩主の御用窯として、400年にわたる伝統を持つやきものです。なめらかな土から生み出される上品な薄造りに、多彩な釉薬を用いた美しい器が特徴。現在も窯元たちによる個性豊かで新しい焼き物が生み出されています。上野焼とは?上野焼(あがのやき)は、現在の福岡県田川郡福智町で焼かれるやきものです。茶道具として使われたことにはじまり、徳川時代になると遠州七窯の一つとして選ばれるほどの名陶として多くの作品を生み出しました。現在では、格式ある茶陶以外にも、酒器、花器、飲食器に加え、日用の品も数多く作られています。お値段は小皿で2000円代~とやや値が張りますが、すべての工程を手作りで行う繊細な職人技によって生み出される、色彩豊かで上品なたたずまいは、見てよし、使って良し、飾って良しの三拍子。毎日の生活を素敵に彩ってくれますよ。上野焼の歴史上野焼の歴史は、豊臣秀吉による朝鮮出兵(文禄・慶長の役)にて連れ帰られた、朝鮮人陶工の尊楷(そんかい)から始まります。尊楷を連れ帰ったのは、加藤清正もしくは毛利勝信と言われていますが、はっきりしません。尊楷は、関ヶ原の戦いの後、1602年に豊前国(現在の北九州地方)を賜った細川忠興の小倉城入城の際に招かれ、上野(あがの)に開窯します。これが「上野焼」の始まりです。尊楷は、上野にちなんで名を上野喜蔵高国と改めました。細川忠興は、千利休から直接教えを受けた「利休七哲」とも呼ばれる高弟の一人。その影響もあり、上野焼は格調の高い上品な茶陶として、発展を遂げました。徳川家の茶道指南役でもある茶人・小堀遠州に「遠州七窯」の一つとして選定されています。※遠州七窯は、上野焼の他に、志都呂焼(静岡)・善所焼(滋賀)・朝日焼(京都)・赤膚焼(奈良)・古曽部焼(大阪)・高取焼(福岡)があります。1632年には、細川氏の国替えに伴い、上野喜蔵高国は上野から八代にうつり高田(こうだ)焼を開窯。上野焼は、新しい小笠原藩主の元に息子たちが引き継ぎ、藩窯として栄えました。しかし、明治の廃藩置県で、藩の後ろ盾を失った上野焼は存亡のの危機を迎えます。1884年には上野焼の本筋に当たる十時 器八郎が作陶から手を引き、一時は途絶えてしまうのです。しかし、1899年に地元有志達により復興の働きかけが始まります。そのうちの一人、熊谷九八郎が1902年に田川郡の補助を受け熊谷本窯をおこし、1938年には渡源彦が渡窯を、高鶴城山が高田焼から上野氏を呼び寄せて高鶴窯を復興。その後の第二次世界大戦を経て、高度経済成長期を迎えると、やきものの需要が高まり、多くの窯元が開窯します。現在では、上野焼としての伝統を守りながらも進化を続ける焼物として、バリエーションに富んだうつわを作り続けているのです。上野焼の特徴上野焼には、大きく3つの特徴があります。順に解説しましょう。極めて軽く、薄づくりであること藩主が使う茶陶として発展した上野焼。他産地の陶器と比べると、手にした時に非常に軽いことと、とても柔らかい口あたりを生み出す薄づくりであることが特徴です。素朴で力強い土の触感とともに、上品さも持ち合わせています。まさに茶道の「わびさび」の精神が息づいているのです。釉薬の多用による多様な色彩使う釉薬の種類が他の焼物に比べて多く、多彩な色彩が織りなす美しさも上野焼の特徴です。一番有名なのは透明釉、もしくは白釉の上に緑色の銅釉が流れた「緑青(ろくしょう)流し」。他にも、藁白、鉄釉、灰釉、飴釉、伊羅保釉、紫蘇手、卵手、虫喰釉、三彩釉、琵琶釉、透明釉、総緑青、柚子肌など多くの釉薬が使用されます。基本的に絵付けはされませんが、最近では絵付けを行う窯も出てきました。色のバリエーションと相まって個性豊かな器が生み出されています。左巴の陶印初期の製品にはあまり見られませんが、現在の上野焼には高台内や底面付近に「左巴」と言われる左回りの渦模様が必ず入っています。巴紋は、ろくろを左回転させながら、高台を削る際にカンナで外から内に細く削ることで入る模様です。上野焼はどこで買える?上野焼を買うなら、地元で買うのが一番。上野焼の窯元福智町を訪れたなら、まずは「上野焼陶芸館」(上野の里ふれあい交流会館)を訪れてみましょう。上野焼協同組合http://www.aganoyaki.or.jp/すてきな所があったがわhttps://tagawa-suteki.jimdo.com/fukuchi/aganonosato/作品が窯元ごとに展示されていますので、自分の好みの窯元を探すことができます。福智町の観光パンフレット「福智町お散歩手帖」は無料です。(以下のURLからも確認できます。)http://www.town.fukuchi.lg.jp/fukuchitown/books/1347.html中には、全窯元を網羅した「窯元散策MAP」が。上野地区を中心に点在する窯元の特徴を見ながら散策を楽しめます。http://www.town.fukuchi.lg.jp/material/files/group/6/pam07.pdf上野焼春の陶器祭り毎年4月下旬に、上野の里ふれあい交流会館と上野焼協同組合加盟の窯元にて行われる陶器市。割引がありお得に買えるとあって多くの人出でにぎわいます。当日は、最寄り駅の平成豊鉄道「赤池駅」より無料シャトルバスおよび上野の里無料巡回バスが運行。主催:上野焼共同組合http://www.aganoyaki.or.jp/category/news/上野焼秋の窯開き毎年10月下旬に行われるイベントで、春の陶器祭りとはまた違った趣向で、参加する窯元が工夫を凝らした新作を発表します。場所は上野焼陶芸館および参加窯元。同日には九州最大規模のスイーツイベント「福智スイーツ大茶会」が開催され、陶器とスイーツの魅力を同時に味わうことができます。主催:上野焼共同組合http://www.aganoyaki.or.jp/category/news/toracieで扱っている上野焼の窯元全国から素敵なうつわを買い付け、オンラインで販売するセレクトショップ「toracie 」では、以下の上野焼の窯元さんの作品を取り扱っています。庚申窯福岡県田川郡福智町にて、明治に途絶えた上野焼を復興した陶工のひとりである高鶴萬吉の流れをくむ窯。1971年に高鶴智山によって開窯され、現在では親子3代で作陶を行っています。少量のご注文から、類似商品の販売価格と変わらないお値段でオーダーメイドを受け付けるなど新たな取り組みも行っています。 詳細はこちらよりhttps://toracie.net/products/list?category_id=57これからも拡充予定です。どうぞお楽しみに!

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  • 食器全国シェアの50%以上!?美濃焼について解説!

    約1300年の歴史を持つ美濃焼。古くは美濃と呼ばれた地方で生産されたやきものの総称です。美濃焼では和食器、洋食器からインテリアまでを幅広く生産しています。食器全国シェアの50%以上は美濃焼なので、私たちが普段何気なく使っているうつわも実は美濃焼かもしれませんね。この記事では、美濃焼の歴史や特色、お買い物スポットなどをご紹介します。美濃焼とは?飛鳥時代から続くといわれる美濃焼。他の産地の名前と大きな違いがあるのは、美濃地方で 生産された焼きものの総称であるということです。といっても、美濃焼の産地は、岐阜県美濃市ではありません。岐阜県の東南部にある東濃地方の土岐市、多治見市、瑞浪市がその産地。このエリアにはおよそ900の陶磁器製造業者と100を越す陶磁器卸業者があり、ここで生産された陶磁器が日本全国に出荷されています。時代の要請にこたえて作られ続けてきた美濃焼。多くのバリエーションがあります。和食器・洋食器などの陶磁器から、タイルや置物などその種類は多様です。日常的な食器は、軽量で電子レンジや食洗器でも使えるものが多く実用的なのもポイント。美濃焼のシェアは日本の半分以上といわれますが、出荷額は実は40%程度。主体が日常の雑貨であり、リーズナブルなものが大半。美濃焼は、大量生産品から、歴史的価値の高い芸術品まで幅広く作られており、生産のすそ野が広いのです。多くの技術を保有していることから、人間国宝も2名、伝統工芸品には15品目が指定されています。美濃焼の歴史美濃焼の前身は、5世紀ごろに朝鮮半島から伝わった焼物の「須恵器」といわれています。美濃その製法が伝わったのは7世紀ごろ。約1400年前の飛鳥時代です。奈良時代に制作された「美濃」の印がある「美濃刻印須恵器」が岐阜市歴史博物館に展示されています。平安時代には、「灰釉陶器(かいゆうとうき)」と呼ばれるうわぐすり(釉薬)をかけたやきものの製法が伝来。貴族や寺社を中心に使われるようになりました。対して、一般民衆向けには釉薬を施さない「山茶碗」(日用食器)が生産されるようになります。美濃焼がその名を高めたのは、安土桃山時代の、茶の湯の流行によるものです。織田信長の保護の下、千利休や古田織部の指導によって芸術性を高めた茶人好みの美濃焼が登場します。なかでも「瀬戸黒」「織部」「黄瀬戸」「志野」の四様式は美濃焼の代表格。時代を越えて愛され、いまの美濃焼の基礎となっています。江戸時代に移ると、茶陶の中心は楽焼をはじめとした京焼に移りました。日常雑器の生産を手掛け、美濃焼は江戸をはじめ全国に流通。中期には、黄緑色から淡青色の御深井(おふけ)釉を用いた「御深井焼」が登場し、後期には陶器より硬くて白い磁器が焼かれるようになります。明治時代には、他の産地に先駆けて技術革新。量産化を可能としました。効率よく生産するため、産地毎に製品の分業化が進んだのもこのころです。大正時代に入ると、美術価値の高い工芸品を作る陶工も現れました。現在は、原料から販売までを分業したことにより、多種多様なニーズに応えられる生産・販売体制を確立。さまざまな種類のやきものを生産し、陶磁器の生産量は日本一を誇ります。 美濃焼の特徴美濃焼は、その長い歴史の中で、時代ごとの人々の好みに合わせて新しい技術・釉薬を開発してきました。そのため、さまざまな姿かたち・技法・様式が存在します。また、伝統技法にとらわれず、各種食器、湯たんぽや骨壺など非常に様々な品物を生産しています。美濃焼の代表的な様式伝統的な美濃焼の様式のなかでも、代表的な黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部の四様式について特徴を解説します。・黄瀬戸 (きせと)黄瀬戸は、鉄釉による美しい淡黄色の肌が特徴。薄づくりのうつわにさまざまな草花の文様を描いた「あやめ手」と、ほとんど文様のない「ぐいのみ手」があります。表面に光沢のある「小瀬戸系」黄瀬戸と、「油揚げ肌」と呼ばれる光沢のある黄瀬戸に別れます。・瀬戸黒 (せとぐろ)瀬戸黒は、鉄釉(てつぐすり)をかけて1200度前後の窯で焼成します。窯から取り出して急冷させることで、深い黒色と艶、そして貫入(かんにゅう)と呼ばれるひび模様が生まれるのが特徴です。また、形も従来の丸みを帯びた茶碗とは異なり、底が平たく半筒。高台も低いという特徴がありました。それまでの赤みを帯びた茶碗とは異なる「漆黒」の美しさは「引出黒 (ひきだしぐろ) 」と呼ばれ、茶人たちに愛されました。・志野 (しの)志野は、細やかな貫入と、ほんのりと赤みをおびたやさしい乳白色が美しい焼物です。「もぐさ土」と呼ばれる土に白い長石釉 (志野釉) をかけて焼成します。従来の型押しや彫りでなく、素地の上に直接絵を描ける器は画期的でした。無地志野、鼠志野、絵志野、紅志野、練込志野などいくつか種類があります。なかでも絵志野茶碗の「卯花墻(うのはながき)」は、日本製の焼物では数少ない国宝に指定されています。・織部 (おりべ)安土桃山時代の武将であり、豊臣秀吉・徳川家康の茶堂、徳川秀忠の茶の湯指南役を務めた古田織部(ふるた・おりべ)が創意工夫を凝らして作らせたものがルーツといわれています。個性的で大胆な歪んだ造形、鉄絵による意匠や味わい深い色の美しさが特徴です。織部に使われている鮮やかな緑は「織部」という色の名前にもなっています。作風により、全体を鉄釉で塗りつぶした「織部黒」、全面に青い釉薬をかけた「青織部」、白く薄い施釉で光沢があり、志野に似ている「志野織部」など10色の織部焼があり、形や模様もさまざまです。美濃焼の焼物産地明治時代以降、生産の効率化のために地区ごとに製品を分業して作っていました。そのため、今も各地区ごとで職工技術が細分化されています。美濃焼がお手頃価格で手に入るのは、この分業制度のおかげです。市地区アイテム多治見市笠原モザイクタイル、笠原茶碗高田酒徳利、湯たんぽ、汽車土瓶、釜飯の釜市之蔵盃、和食器滝呂コーヒー椀皿、マグカップなど白磁製品土岐市駄知どんぶりややすり鉢下石和食器、徳利妻木コーヒー椀皿、美濃白磁土岐津マグカップ、煎茶茶碗土岐津西部湯呑、マグカップ、小鉢肥田皿泉煎茶茶碗・湯呑など 瑞浪市瑞浪和・洋食器、ニューセラミック恵那洋食器美濃焼はどこで買える?生産量が多い美濃焼。現地スポットや陶器市も数が多く、窯元や卸売商社のオンラインショップでの通販も充実しています。卸売商社や陶器市など、安く買える手段も豊富です。ぜひ一期一会の器を見つけてみてくださいね。織部ヒルズ土岐市北部にある「土岐美濃焼卸商業団地」のこと。陶磁器卸商社が一同に集まり、陶磁器の展示販売数は5万点以上!豊富な品揃えが魅力のスポットです。名古屋ドーム約5個分の広大な敷地に各店舗が点在しています。取り扱うのは美濃焼だけではありません。洋食器やガラス、漆製品、雑貨など様々なお店もあります。▼詳細はこちらhttps://www.oribe-hills.com/道の駅 土岐美濃焼街道 どんぶり会館美濃地方の土岐市駄知町は、どんぶりの生産量では日本一。それにちなみ、外観をどんぶり型のデザインをした道の駅。美濃焼のアンテナショップのほか、展示コーナーや作陶教室もあります。名物は「どんぶりソフトクリーム」。食べ終わった後にどんぶりがもらえます。▼詳細はこちらhttp://www.donburi-kaikan.com/多治見美濃焼卸センター多治見市にある、美濃焼の卸売店が連なる施設です。直営の「美濃焼スクエア」は、約20社の陶磁器商社から厳選された器を扱うセレクトショップです。ギャラリーが併設され、和食器・洋食器から作家ものまで幅広いラインナップ。他にも直営の小売店があります。▼詳細はこちらhttp://www.chuokai-gifu.or.jp/tajimi/shop.html美濃焼の陶器市美濃市の陶器市は、主要産地である土岐市・多治見市・瑞浪市それぞれ異なる日程で開催されます。土岐美濃焼まつり陶磁器の産地では必ずと言っていいほど行われる「陶器市」。「土岐美濃焼まつり」は日本三大陶器祭りの1つです。織部ヒルズで毎年のゴールデンウィークに開催されます。開催概要や場所については、織部ヒルズのWebサイトをご確認ください。▼詳細はこちらhttps://www.oribe-hills.com/多治見陶器まつり毎年4月上旬に本町オリベストリートなどで開催されます。開催概要や場所については、市のWebサイトをご確認ください。▼詳細はこちらhttps://www.city.tajimi.lg.jp/kanko/event2015/toukimatsuri.htmlたじみ茶碗まつり毎年10月に多治見美濃焼卸センターで開催されます。開催概要や場所については、Webサイトをご確認ください。http://chuokai-gifu.or.jp/tajimi/~minoyaki/index.htmlみずなみ陶器まつり毎年11月第1日曜に、瑞浪市の「産業振興センター」で開催される陶器市です。開催概要や場所については、観光協会のWebサイトをご確認ください。▼詳細はこちらhttp://xn--w0w51m.com/tokimatsuri/美濃焼の窯元店舗だけでなく、実際に町巡りをしながら窯元を巡るのも旅の醍醐味です。岐阜県土岐市、多治見市、瑞浪市にそれぞれ窯元があります。中には予約しないと行けない窯元もあるので、お目当ての場所は事前にチェックしておくか、ツアーに申し込むのがおすすめです。土岐市土岐市観光協会では、ガイドとともに窯元を巡るツアーを実施しています(有料)。土岐市の道案内や歴史を聞きながらギャラリーをめぐるだけでなく、窯元の職人さんによる工房の案内や解説もついた充実プラン。7つの工房をめぐります。▼詳細はこちらhttps://toki-kankou.jp/kiln-tour-in-dachihttps://toki-minoyaki.jp/多治見市「本町オリベストリート」は、昭和初期まで陶器問屋街だった古い歴史ある建物をギャラリーやカフェとしてリニューアル。街歩きを楽しみながら、美濃焼ショッピングができる人気スポットです。▼詳細はこちらhttps://tajimi-pr.jp/shoppinghttps://www.kankou-gifu.jp/spot/1354/toracieで扱っている美濃焼の窯元全国から素敵なうつわを買い付け、オンラインで販売するセレクトショップ「toracie 」では、以下の美濃焼の窯元さんの作品を取り扱っています。https://toracie.net/products/list?category_id=&name=%E7%BE%8E%E6%BF%83%E7%84%BC

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  • かわいくて丈夫な波佐見焼・お手頃価格は江戸時代から

    かわいいマグカップをはじめ、食材を引き立てるシンプルで機能的なデザインの食器が人気の波佐見焼。盛り付けるだけで、オシャレなおうちごはんが楽しめます。波佐見焼が広まったのは、江戸時代から。ご家庭を探してみれば、ひとつは波佐見焼の食器を見つけることができるのではないでしょうか。この記事では、波佐見焼の歴史やおすすめ食器などを解説。その魅力に迫ります。波佐見焼とは?「波佐見焼(はさみやき)」は、長崎県東彼杵郡(ひがしそのぎぐん)波佐見町で作られている焼物。400年の歴史を持ち、現在の出荷量は美濃、有田に続く全国第3位です。しかし、波佐見焼の名前を耳にするようになったのはごく最近のこと。というのも、波佐見町は「有田焼」で有名な佐賀県有田町と隣り合っているため、長らく「有田焼」と呼ばれてきた歴史があるのです。繊細で華やかな絵付けを施した有田焼とは異なり、単色のシンプルな絵付けが多い波佐見焼。その特徴を活かし、最近では洋食器とも見まがうようなモダンでデザイン性に富んだ器も多く作られています。波佐見焼の歴史波佐見焼の歴史は、豊臣秀吉の朝鮮出兵にさかのぼります。参加した九州各地の大名たちは、朝鮮李朝の陶工を日本に連れ帰り、そこから日本の窯業が発展しました。当時、波佐見を領有していたのは大村藩主の大村喜前(よしあき)。彼が連れ帰った陶工達の一人である李祐慶(りゆうけい)が、1599年に登り窯を築いたことが、波佐見焼の始まりといわれています。(近年の研究では開窯は1610~30とも言われており、李祐慶の存在と共にこの説は疑問視されています。しかし、いずれにしても波佐見焼が16~17世紀に始まったことは間違いありません)当初、波佐見では釉薬を施す陶器を生産していました。その後、村内で磁器の原料が発見されたことにより、染付と青磁を中心とする磁器を生産するようになります。17世紀なかば、中国では明が倒れ、清が勃興。内乱で他国との貿易が禁止されました。そこで、中国のやきものを世界中に運んでいた東インド会社の貿易商人たちが目を付けたのが、有田焼をはじめとした日本のやきものです。波佐見焼にも、海外からの注文が殺到しました。こうして、17世紀末には波佐見は磁器の一大生産地として発展を遂げることになります。その後、中国の政情が安定するにしたがって、波佐見焼は海外輸出から国内向けにシフト。安い日曜食器を生産するようになりました。江戸時代、大阪(当時は大坂)~京都の重要な交通手段は淀川を行き来する船。この船ではお酒や食べ物を器に盛って売る「くらわんか船」が繁盛していました。「餡餅食らわんか、酒食らわんか」と声をかけながら販売したのがその名の由来です。使われた食器は、唐草模様を筆で簡単に描いたもので「くらわんか茶碗」と呼ばれました。このことから、使い捨ての安い食器を「くらわんか手」と呼ぶようになります。「くらわんか手」をおそらく全国一で大量生産していたのが波佐見です。波佐見には、当時世界最大級の巨大な登り窯が築かれ、さまざまな磁器を大量生産するようになりました。波佐見焼により、それまで高価であった磁器を庶民も購入できるようになったのです。このことは、日本の食文化の発展に大きな影響を与えました。明治維新によって大村藩の支援がなくなると、波佐見焼は存亡の危機を迎えます。しかし、陶工たちは優れた職人の育成を行い、組合を結成。自活の道を探ります。明治時代にもっとも盛んに作られていたのが「徳利」です。また、酒や醤油を入れる「コンプラ瓶」を生産し、ヨーロッパや東南アジア諸国に輸出しています。昭和の初期にかけては、洋食器や酒樽なども制作していました。1978年には、前年の有田焼に続いて、波佐見焼も「伝統的工芸品」に指定されています。明治以降、波佐見焼は、鉄道の駅がある有田から出荷されていたことから「有田焼」として全国に広まっていました。しかし、2000年代に入ると、全国各地で食品の産地偽装が相次ぎ、生産地の厳格な表示が求められるようになります。そこで、再び「波佐見焼」の看板を掲げ、町ぐるみでブランディングに取り組み、現在に至っているのです。波佐見焼の特徴波佐見焼の見た目の特徴を説明するのは難しいです。例えば、波佐見焼を代表する伝統的な作品は、江戸時代から作られている「くらわんか茶碗」。白地に藍色のシンプルな絵付けが特徴的で、現在でも販売されています。では、これが波佐見焼のデザインの基本かというとそうではありません。あくまでその当時の時代に合ったものを生み出した結果です。有名な陶磁器にあるような「個性」は、波佐見焼にはほとんど見受けられません。その代わり、型にはまらず時代にあった器を生み出せるという強みがあります。波佐見焼にはさまざまな形があり、デザインも伝統柄や北欧風の柄、または無地などバラエティー豊かです。現代は、食材を引き立てるようなシンプル&モダンな焼物が人気。波佐見焼なら、ライフスタイルに合わせてお手頃価格で揃えることができます。また、もともと庶民の器として作られた波佐見焼は丈夫で、汚れにくく、食洗器やレンジにも使えます。その扱いやすさも波佐見焼の人気の理由ともいえるでしょう。波佐見焼はどこで買える?最近ではオシャレな雑貨店やカフェ、セレクトショップで見かけることも多い波佐見焼。どこで購入したらよいのでしょうか?波佐見焼の窯元波佐見町を訪れ、窯元巡りをするのはお気に入りの器を見つけるための最短ルート。波佐見町の窯元は、ショップを併設しているところもありますし、時間がない場合は35の窯元や商社・伝統工芸士のやきもの「くらわん館」へ参考:長崎県波佐見町観光協会http://hasami-kankou.jp/buy波佐見焼の陶器市波佐見焼では、毎年ゴールデンウィークに「波佐見陶器まつり」を開催しています。場所は「やきもの公園」。まさに陶器市のためにあるような場所ですね。町内にある約80店の窯元・商社が出店する大きなイベントです。通常の3~4割引で買えるとあって、県内外から多くの人が訪れます。大型テントでの販売なので、雨天時も安心です。しかし、2021年は新型コロナウィルス感染症の影響によりイベントは延期しています。陶房によっては、オンラインで販売しているところもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。 ▼詳細はこちらhttps://hasamitoukimatsuri.com/Toracie波佐見焼は、多くのオンラインショップでも取り扱っています。ここでは、本サイト「toracie」で人気の窯元さんの作品をご紹介しましょう。・一真陶苑透けるような白磁の美しさに、カンナによる手仕事で多様な彫りを施す「一真彫」や「藍色」をろくろを回しながら線で塗り重ねる「呉須巻」の器。いずれも料理を引き立たせてくれるシンプル&モダンで美しい器です。https://toracie.net/products/list?category_id=101一誠陶器・伝統的な技法への敬意をもち・見て触って感じられる物づくり・日常によりそううつわをイメージして制作される器たち。白い器に呉須(藍色)鮮やかに発色する器は、シンプルで懐かしいのに新しい雰囲気です。https://toracie.net/products/list?category_id=103・筒山太一窯土の暖かみと釉薬の深みを活かした器づくりが特徴。シャビーシックな雰囲気を演出してくれます。可愛いものだけでなく渋さを感じさせる味わいも。https://toracie.net/products/list?category_id=93・西海陶器やきものを取り扱う総合商社です。販売だけでなく波佐見焼の企画・デザインから原型・石膏型の制作まで自社で開発を行い、さまざまなデザイン・ブランドを生み出しています。https://toracie.net/products/list?category_id=61

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  • 萩焼・自分で「育てる」器の楽しさ

    400年の伝統を誇る萩焼は、山口県が誇る伝統工芸品。根強い愛好家の方も多い焼物です。柔らかくふっくらとした質感、使うほどに「侘び」の味わいが深くなる「萩の七化け」は、萩焼独特の魅力。気品や風格も漂わせるだけでなく、若い作家さんにより現代的な感覚で個性豊かな器も作られています。進化を続ける「萩焼」についてみていきましょう。萩焼とは? 山口県萩市を中心に作られる陶器「萩焼」。江戸時代に周防・長門の二国を領有する毛利氏の御用窯として発展した萩焼は、茶の湯で使うための道具として発展しました。 「一楽二萩三唐津」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。抹茶椀の「格」の高さを表す言葉です。一番格の高い茶碗が「楽焼」。これは、茶道の世界を完成させた千利休が創案した茶道用の焼物です。そしてその次が「萩焼」、三番目が「唐津焼」という順番を示しています。 萩焼は、土の風合いを生かした形や色を「そのまま」味わう素朴さが魅力です。土味、素地の景色、釉薬など、古い朝鮮茶碗のかたちを多く残しています。そのため、絵付けなどの装飾もほとんど行われません。見た目があっさりしているので「格が上」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、お茶会では、基本的に無地の抹茶碗の方が格が高いのです。 萩焼が素晴らしいのは、その見た目だけではありません。萩焼は、器が柔らかく空気を含みふわっとしています。保水性・保温性が高いのです。お茶をはじかないため、お茶を点てやすく、萩焼とほかの器では、お茶の味が変わるともいわれています。また、手にした時の感触や口あたりも良く、お茶を引き立てる器なのです。実用面にも優れ、質の高い陶器だからこそ、時代を経て多くの人たちに愛されています。 萩焼の歴史萩焼の歴史は、1592年豊臣秀吉の朝鮮出兵に遡ります。のちに萩の藩主となる毛利輝元は、豊臣秀吉から茶の湯に親しむことを許され、千利休とも交流を持つ大名でした。千利休が茶の湯において珍重したのは高麗茶碗。朝鮮半島で焼かれた日常雑器を茶器として見立てたものです。 そこで、朝鮮に出陣した西国大名たちは、自分たちで焼物を作るために陶工たちを日本に連れ帰りました。このとき日本に来た陶工たちによって、有田焼や小石原焼が生まれるきっかけとなります。 毛利輝元は、朝鮮から陶工・李勺光(後の坂倉家)と弟の李敬(後の坂家)を招きました。その後、関ヶ原の戦いに破れ、萩に居城を移した際に2人も萩に移り、城下の松本村に藩の御用窯を開いたのが萩焼の始まりです。その後、1657年に李敬の息子である蔵崎五郎左衛門は、深川三ノ瀬に移り、「三ノ瀬焼物所」を開きます。こうして兄弟は「松本焼」、「深川焼(三之瀬焼)」とそれぞれ別々の焼物を生み出すことになるのです。当初は、高麗茶碗に似た茶碗が主に焼かれていました。江戸時代を通じて、茶道具だけでなく煎茶具や細工物など多様な器種を生産するようになります。実は「萩焼」と呼ばれるようになったのは明治時代からのことなのです。 明治維新の変革により、藩の御用窯という後ろ盾をなくした萩焼は、苦境に立たされます。西洋化する社会では、多くの窯元が消失していきました。転機は明治時代後期~大正時代です。「茶の湯」の再評価が起こたところに、中興の祖と呼ばれる深川焼の十二代坂倉新兵衛が表千家に入門して、萩焼のブランディングに成功するのです。「一楽二萩三唐津」の呼び名はこの時代に生まれました。 戦後の高度経済成長期になると、さらに茶道は流行し、萩焼の需要も高まったことで、窯元も息を吹き返します。そんな中、坂倉新兵衛と松本焼の三輪休和(十代休雪)が1970年に無形文化財指定を受けます。さらに、三輪休和(十代休雪)と弟の三輪壽雪(十一代三輪休雪)はともに人間国宝に認定。 現在は市内界隈には新規を含め、多数の窯元が存在し、食器だけでなく、花器や小物、アクセサリーなど多くの種類の焼き物が作られています。 萩焼の特徴 萩焼の特徴を見ていきましょう。萩焼の特徴は大きく分けて3つあります。色が変わる「萩の七化け」 萩焼は、長く使っていると器にお茶がしみこみ、色が変わります。これが「萩の七化け」です。 萩焼は、大道土(だいどうつち)と見島土(みしまつち)、そして金峯土(みたけつち)という3つの土を混合して作ります。これらの土の配合により、吸水性の高い柔らかな器が生まれるのです。 また、萩焼の表面を見ると、細かなヒビが入っています。これは不良品などではなく「貫入」という萩焼独特のヒビです。焼きあがる際に、土と釉薬の収縮率の違いにより、表面に細かなひびが生まれるのです。 吸水性の高い器に入った細かなヒビ。お茶を注ぐとヒビに茶渋などが浸透して色が変わるのです。そのため、萩焼を使用する前は水に浸け、充分に水を吸わせておきます。使用後は、よく乾燥させることが必要です。 手間がかかるかもしれませんが、萩焼の半分以上は、使う人が作るといわれています。使い込んで色が変わり、それがなんとも言えない侘びた味わいを醸し出す。その時はじめて萩焼は完成するのです。そのため、萩焼は「使う」よりも「育てる」ともいわれます。 シンプルで素朴なデザイン 萩焼は、絵付けなどの装飾をほとんどしません。土の風合い・色味を引き出すために、透明もしくは白い釉薬をかけて焼き上げます。焼く時の窯の火のあたり具合によっても、偶然に面白味のある味わいが生まれることもあります。色味も、大道土の色を生かしたペールオレンジや枇杷色、見島土の色を生かした褐色や灰青色、藁灰釉による白色など限られた色が主流です。登り窯で焼いたときに「窯変」(ようへん)と呼ばれる薄ピンクの色合いが出ることもあります。 造形のデザインとしては、茶道具をはじめ日常食器や小物までいろいろなものがあります。マグカップやお皿、お茶碗や湯呑みなど、日常的に使う食器類はほぼ揃えることが可能です。 高台が特徴的「切り高台」 萩焼の特徴として、高台の一部が切り取られた「切り高台」のものが多いことがあげられます。そのため、萩焼=切り高台と思っている方が多いようです。 しかし、切り高台は萩焼独自の特徴でもなく、すべての萩焼が必ずしも切り高台というわけではありません。萩焼の特徴は、あくまで土と釉薬から生み出される独自の風合いにあります。 なぜ、高台に切り込みを入れるようになったかについてはいくつかの説があります。有名なのは「御用窯であった萩焼を庶民が使うことは許すために、高台に切り込みを入れた(キズモノにした)」というものです。ほかにも「水が浸透するので、高台部分に切り込みを入れて空気を抜き、蒸気が高台部分にこもるのを防ぐ」「焼くときに高台まで火が通りやすくするため」「伝わった高麗茶碗のデザインが切り高台だった」などの説があります。 多くの萩焼では切り高台のデザインを採用していますが、他にも平たい高台に十文字や三ツ矢・桜などの削りを入れた「割り高台」や、内側に削りこんだ「碁笥底(ごけぞこ)」など、高台のバリエーションも実はいろいろあるのです。萩焼はどこで買える?萩焼が欲しい!そんな時はどこで買えばよいのでしょうか?萩焼が買えるところを集めてみました。萩焼の窯元巡り 萩焼を買いたい!そんなあなたは、萩市を訪れるのが一番。萩市では窯元にギャラリーを併設しているところや、セレクトショップもあるので「自分だけのうつわ」を探すのにおすすめ。窯元の一覧は「萩市観光協会公式サイト」にて。https://www.hagishi.com/hagiyaki_omiyage/こちらの「萩焼まつりサイト」には、萩焼の窯元マップもあります。https://hagicci.or.jp/hagiyakimaturi/index.html一緒に世界遺産登録もされた「萩城下町」を楽しんでみては。https://www.city.hagi.lg.jp/site/sekaiisan/h6080.html オンラインショップ全国的に人気の高い萩焼は、うつわを販売するオンラインショップでも数多く扱われています。toracie(トラシー)では、萩まで出向き「これだ!」と思った器をセレクトして買い付け。伝統的な意匠から、作家さんの個性あふれる可愛い器まで、あなたの「欲しい萩焼」をぜひ探してみてくださいね。萩焼の陶器市 萩では毎年、市内の萩焼窯元や卸小売業者を集め「萩焼まつり」が開催されます。期間は。ゴールデンウィークの5月1日~5月5日の5日間。2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で、現地での開催は見合わされましたが、オンラインで開催。陶器市の情報は「萩焼まつり」のサイトをチェックしてくださいね。 https://hagicci.or.jp/hagiyakimaturi/index.html 

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  • 結婚祝いにおすすめの食器をご紹介

    「結婚祝い」を贈ることになり「どんなものが良いのだろう?」と悩んでいませんか?せっかくなら、相手の方に喜んでほしいし「いい趣味だなあ。センスがある」と思われるものを贈りたいですよね。この記事では、結婚祝いにまつわるマナーや相場、NGアイテムを踏まえた基本的な知識を解説。その上で新生活に必ず必要な「食器」を贈ることをおすすめしています。おしゃれな食器は、ふたりの新生活を彩るアイテムとしてきっと喜ばれますよ。 結婚祝いとは 結婚祝いとは、結婚した二人に贈るプレゼント。二人のこれからの生活に必要なものを贈ることが多いです。 結婚式に参列する場合は「ご祝儀」がプレゼントにあたります。本来は別に品物を用意する必要はありません。しかし地域の風習や、新郎新婦との間柄によっては、ご祝儀とプレゼント両方を用意する場合も。 結婚式に招待されていない場合は、結婚祝いを贈って良いのか悩むかもしれません。もちろん、招待されていなくても、結婚を祝う気持ちがあればプレゼントを贈っても大丈夫です。ただし、相手の方との関係性を考えて金額や品物を考えましょう。 結婚祝いのマナー 昨今は結婚式にまつわる様々なことが簡素化され、カジュアルになっています。結婚祝いも同様です。親しい友人の間柄だと、今までのように気軽にプレゼントを選んでしまうかもしれません。しかし、結婚は「ふたりが社会の一員」として旅立つ門出の儀式です。お祝いの本来のマナーを知っておいてハズすのと、はじめから知らないで贈ってしまうのでは大違いです。基本は踏まえて贈りましょう。 結婚祝い「のし」のマナー 結婚祝いやご祝儀につける「のし」。この水引と表書きにはちゃんとした意味があります。 ・水引について:紅白の「結び切り」もしくは「あわび結び」色は、紅白以外でも金銀や金紅でが用いられる場合もあります。水引には他に「蝶結び」がありますが、こちらは「何度も繰り返す」という意味があります。そのため、入学祝いや昇進祝いには用いられても、結婚祝ではタブーです。 ・表書き:「寿」「御祝」「御結婚祝」のしの下には自分の指名を入れます。いずれも濃い黒の筆書きです。 ・包装:配送の場合は「内のし」で 直接渡す場合は、のし紙が一番上に来るように包装しますが、配送の場合は品物にのし紙をかけてから包装する「内のし」にしましょう。配送の時にのし紙が切れたりすることを防ぎます。 結婚祝いに避けた方が良い品「お祝い」という意味合いで、結婚祝いでは特に避けるべき品があります。具体的には以下の種類のものです。 ・ガラスや鏡など壊れやすいもの・ハサミ、包丁など刃物類・大きくて場所を取るもの 本人たちが希望した場合は別ですが、そうでなければお祝いの品物として送らないようにしましょう。結婚祝いの選び方や金額相場 結婚祝いの選び方ポイント 結婚祝いの品は「新生活に必要なもの」を贈るのが一番喜ばれます。そのため、本人に尋ねられればそうするのがベストです。「それができれば苦労しないよ」という場合は、自分がもらう立場になったらどのようなものがほしいでしょうか?そう考えると、適した品が見えてくるのではないでしょうか。 ・実用的なもの・いくつあっても困らないもの・自分では買わないけどもらったら嬉しいもの これまでに一人暮らしをした方であれば、自分で新生活をはじめるときに「あれがあった方が助かった」というものがあると思います。また、既婚者の方に「どんなプレゼントが嬉しかったか、役立ったか」を、聞いてみるのもおすすめです。 結婚祝いの金額相場 結婚祝いの金額相場は、結婚式に招待されたかどうか、そしてあなたの立場が結婚される人から見てどうであるかによって変わってきます。 結婚式に招待された場合 結婚式に出席する場合は「ご祝儀」を結婚祝いとして包みます。金額相場は以下の通りです。 ・親族:5~10万円・兄弟姉妹・上司:5万円・同僚・友人:3万円・式に参列しないでご祝儀だけ渡す場合:1~3万円 お祝い金と併せてプレゼントを贈る場合は、合わせた額がご祝儀の相場になるように調整します。例えば「ご祝儀2万円+プレゼント1万円」などです。ただし、自分がすでに結婚しており、結婚祝いをもらっている場合は、その金額に合わせるようにしましょう。結婚式に招待されていない場合 結婚式に出席せず、お祝いの品だけを送る場合の金額相場は、以下の通りです。出席しない分、お祝いの金額相場も下がります。また、結婚式をどのように行うかにもよりますが、同僚や友人の場合は、相手との仲の良さを考えましょう。あまりにも高いプレゼントはかえって負担になる場合も。 ・親族・兄弟姉妹:3~10万円・同僚・友人・その他:1~3万円 兄弟姉妹や、仲の良いメンバー・有志で数千円ずつ出し合って、数万円程度の商品を贈るというのもよくある方法です。まとまれはちょっとした金額になるため、もらう方も嬉しい品物が選べます。結婚祝いを贈る時期やタイミング 結婚祝いの品を贈る時期やタイミングについても確認しておきましょう。結婚祝いはどの時点で贈るの? 結婚祝いの品は、挙式・披露宴の招待を受けているかどうかで贈る時期が異なります。正式なマナーとしては、新郎新婦の実家に持参するのですが、最近は、本人に渡すことが主流となっています。・結婚式の招待を受けた場合:招待状を受け取ってから、挙式当日の1週間前まで 結婚祝いの品は、挙式・披露宴の招待状を受け取ってから送るのがきまりです。挙式の1週間前までに手渡し、または配送します また、招待されたけれど参列できない場合も同様です。出席できなくても、招待されたということは、すでに式の日がわかっています。その際は事前に贈るのがマナーです。 なお、結婚式はそもそも両家のご成婚のお祝いなので、生まれ育った実家へ贈るのが正式な形。ただし、本人から「この住所に送ってほしい」「引っ越しもあるし式の後にしてほしい」などと、配送先や日付の希望があった場合は、その限りではありません。・結婚式の招待を受けていない場合:挙式の後1か月以内 結婚式の招待を受けていない場合は、挙式の後にお祝いの品をお渡し・または配送します。遅くとも1か月以内を目安にしましょう。新婚旅行や新居への引っ越しを予定しているケースもあるので、受け渡し・配送の日程についてはちゃんと事前確認を。 結婚祝いはどうやって渡すの? 結婚祝いの品物を贈る場合、本来は吉日を選んで直接相手の家に持参するのが、正式なマナーです。しかし、現代では遠方だったり、相手が忙しくて訪問日程を決めるのが難しい場合が多いため、宅配などで贈ることが一般的となっています。相手の都合の良い日時を確認して、時間指定で送りましょう。結婚祝いを贈るときにカードや手紙を同封してもいい? 結婚祝いを送付する時「せっかくだから」と、お祝いのカードや手紙を同封したいと思うかもしれません。しかし、特定の相手に送るカードや手紙は「信書」となり、宅配便に同封することは法令違反です。(「郵便法」という法律があり、特定の差出人に送付するものは、郵便以外で送ることはできないと定められています。) 「みんなやってる」「今まで特に問題なかった」と思うかもしれませんが、実は罰則規定があります。宅配業者だけでなく、送った人も3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられてしまうのです。 お祝いのカードや手紙を送る場合は、別に郵送しましょう。 総務省:信書の送達についてのお願いhttps://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/topics091210.html結婚祝いにおすすめの食器の紹介意図的に釉薬を薄くかけることで生じる濃淡のムラ、成型した生地をさらに削ることで作り出される独特な曲線とヘアラインのような細やかな質感が特徴の器です。https://toracie.net/products/detail/411淡く柔らかな色彩、カサカサとした素朴な質感、滑らかで愛嬌のあるフォルムが特徴のカップセット。日常に溶け込みやすく使い勝手も良くておすすめです。https://toracie.net/products/detail/290ヤマ庄陶器さんのカップはスタイリッシュなデザイン。コンクリート打ちっぱなしの住まいでも映えるカップです。

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  • 父の日におすすめの食器をご紹介

    6月の第3日曜日は「父の日」ですね。「ありがとう」の言葉とともに、お父さんが喜ぶプレゼントを贈ってみませんか?この記事では、父の日についてや定番プレゼントを解説するとともに、父の日のプレゼントにおすすめの食器をご紹介します。末永く使ってもらえるステキな器をプレゼントしてみましょう。父の日の由来は? 日本の「父の日」は、6月の第3日曜日です。この日付や父の日を祝う慣習は、母の日と同様にアメリカから伝わったもの。その由来は、1909年にアメリカ・ワシントン州のドッド夫人が、南北戦争から復員後、男手一つで自分を育ててくれた父親に感謝するために、白いバラを贈ったのが始まりとされています。すでに「母の日」の習慣があったので「父の日」も同様に祝われるべきだと訴えたその後、毎年6月の第3日曜日が「父の日」と定められたのは1966年。ジョンソン大統領によるものです。1972年、父の日は正式に「記念日」として制定されました。 日本でもこの風習とともに「父の日」が浸透したのは1980年代。「日本ファーザーズ・デイ委員会」が設立されてからです。この委員会は「父の日」を国民的行事にすることを目的として、父親の似顔絵や作文コンクールを実施して普及につとめました。それに加えて、百貨店による「父の日プレゼント」の販売プロモーションが活発になったことで広まっていったのです。 なお、父親に感謝する「父の日」は、世界のいろいろな国にあります。ただしその由来や日付はさまざま。例えば、台湾の父の日は8月8日。これは父親を表わす「爸爸(パパ)」と中国語の八十八の発音が似ていることからきています。ほかにも、ドイツでは復活祭(イースター)の39日後にあたる「昇天日」(復活したイエス・キリストが天にあげられたことを祝う日)を父の日にしており、4月30~6月2日の間に到来します。父の日定番のプレゼントは? 「母の日」と同様に「父の日」もプレゼントをあげるのが一般的になっています。母の日の贈り物では「お花」「スイーツ」などが定番化していますが、お父さんたちにはどんなプレゼントが喜ばれるのでしょうか。 ネクタイなどビジネス小物 普段からスーツを着るお父さんの場合、ネクタイをはじめとしたビジネス用品はバリエーションが必要なので、定番のプレゼントです。予算がそんなになくても、ちょっと良い靴下やハンカチ、文房具なども喜ばれます。洋服や小物 普段がスーツのお父さんは、休みに着るカジュアルな服をあまり持っていないことも。Tシャツやポロシャツ、バッグパックやサコッシュなどはいかがでしょうか。プレゼントにちょうど良い品です。財布やキーケースなども人気。 似顔絵など手作りプレゼント お子さんが小さい場合などに多い「似顔絵」をはじめ、心のこもった手作りグッズに人気です。例えば、食材からこだわって、お菓子や手料理などを振る舞うプレゼントも素敵ですね。 お酒や食料品 お酒や食べることが大好きなお父さんだったら、毎日楽しめるお酒や食料品はいかがでしょうか。ウナギや和牛など、いつもよりグレードアップした高級品や、手に入りにくい銘柄のお酒、スイーツ好きなお父さんならホテルのスイーツや贈答用の高級フルーツなどを贈るのも喜ばれます。毎朝コーヒーを飲むお父さんだったら、コーヒーギフトも良いですね。価格帯が広い商品ですし、特別感のあるものも多いので、選びやすいジャンルのアイテムといえるでしょう。 お箸や食器など普段使う食器 お父さん専用のお箸やお茶碗、湯呑みなど、ふだん使うものをワンランクアップするのはいかがでしょう。食器の良いところは、すでに使っているものがあっても「今日はあちらの器にしようかな」と気分で切り替えができることです。良い食器でいただくと、いつもの食事をさらに美味しく感じられます。お酒を飲むお父さんなら、ビアグラスやぐい飲みなども素敵です。コーヒーが好きなお父さんなら、マグカップも良いですね。「お父さんだけちょっと特別」な食器を、プレゼントして愛用してもらいましょう。 食器は、お酒や食料品とセットにしたり、手料理やお菓子を作って盛り付けたりと、組み合わせてプレゼントするのもおすすめです。お母さんとペアにして贈るのも良いですね。父の日のプレゼントにかける予算 父の日のプレゼントはいくらかけたら良いのでしょうか。 プレゼントの予算は3000~5000円程度が多いようです。ただしこれはあくまで平均値。お父さんの年代が上がるにつれ、プレゼントの予算も上がる傾向にあります。きょうだいで出し合ってまとめて贈るというパターンも多いです。 父の日のプレゼントで、一番大事なのは「感謝の気持ちを伝えること」であり、金額ではありません。 とはいえ、せっかくのプレゼントです。予算の価格帯で上質なものが手に入るものにするほうが「特別」感が出ます。例えば、予算3000円でも、3000円のケーキやコーヒー豆は高級品ですよね。お箸やお茶碗などの食器も、かなり良いものを買うことができます。 無理のない予算で、お父さんが喜びそうなプレゼントを探してみてくださいね。 父の日のプレゼントの選び方 それでは、お父さんに贈るプレゼント選びについて、ポイントを確認しましょう。 お父さんに聞いてみよう 人にもよりますが「気に入らないものは使わない」というお父さんもいます。せっかく選んだのに使ってもらえなかったら悲しいですよね。そんなすれ違いがないようにするためには、事前に「父の日プレゼント、何が良い?」と聞いてしまうのが一番です。 ただ「何でも良いよ」と言われた場合は困ってしまいますね。その場合は以下のポイントも参考にしてみてください。実用的なもの お父さんへのプレゼントは、日常的によく使うものが喜ばれます。贈る側としても、せっかくなら使ってほしいですよね。お父さんの普段の生活を想像してみて「あれなら使うかも」「あれがあったら便利かも」と思うアイテムを考えてみてください。毎日使うようなものであれば、もし離れて住んでいても、あなたのことを身近に感じることができるでしょう。お父さんも「これはあの年の父の日にもらったなあ」と、使う度に思い出してくれるはずです。自分では買わないもの 普段、自分で使うものだと「なんとなくこのくらい」と買うときの予算を決めていますよね。父の日のプレゼントであれば、ちょっと品質や価格が高めとか、お父さんが自分では「ちょっと予算が」と思って、普段は買わないものを、あえてセレクトしてみるのも良いのではないでしょうか。特に今だと「おうち時間」を充実させるものがおすすめです。父の日のプレゼントにおすすめの食器の紹介岐阜県で作陶されている作家「土岐和幸」さんのお椀です。深みのある紺色が特徴で上品さがあり、贈り物にぴったりです。https://toracie.net/products/detail/763佐賀県有田町の「文山窯」さんのセラミックグラス。冷たさが長持ちする加工がされているので焼酎やウイスキーなど氷を入れて楽しめるお酒にぴったりです。https://toracie.net/products/detail/331次はうるま陶器さんのフリーカップです。ビール好きなお父さんにいかがでしょうか?https://toracie.net/products/detail/516同じうるま陶器さんから、おちょこをご紹介します。爽やか色合いで冷酒で飲んでみると良さそうです。https://toracie.net/products/detail/519最後に紹介するのは長崎県波佐見町の「西海陶器」の酒器セットです。磁器ならではの美しさが際立ちます。https://toracie.net/products/detail/287

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  • 【沖縄】やちむん・琉球王国から続く焼物の魅力

    沖縄のうつわ「やちむん」。日々の生活になじむ素朴で懐かしい味わいの作品が多く、職人さんたちの手仕事を感じさせてくれます。作家さんによって個性あふれる品も多く、伝統的な技法をいかした新しいデザインが続々と登場。今回は人気の高い「やちむん」について、歴史やその伝統を振り返ってみましょう。 やちむんとは? 「やちむん」とは、沖縄の言葉で「焼き物」のこと。沖縄で作られた陶器はほぼ「やちむん」と称されることが一般的です。 現在では、箸置きやマグカップ、小皿など日常使いしやすいものから、高価な工芸品・アートまで色々な種類の焼き物があります。沖縄土産として定番の「シーサー」も、やちむんで作られたものが多いですよ。 最近では、今までにない釉薬を使ったり、琉球ガラスや貝殻をまぜたりして独自の風合いを出すやちむんを作る新しい陶房も増えてきました。「やちむん」と一口でくくるのが難しく思えるほど、バリエーションに富んでいるものその魅力といえます。 やちむんの歴史 「やちむん」ですが、その歴史は600年にもわたる伝統工芸です。沖縄が「琉球」と呼ばれていたころ、14~16世紀頃に中国や南方諸国の陶磁器とともに焼き物の技術がもたらされました。その後、中国の情勢の悪化。琉球の国内で陶磁器の生産を行うようになったことが「やちむん」の始まりと言われています。 17世紀後半、1682年には当時の尚貞王(しょう・てい おう)が産業振興のために、各地に分散していた3つの窯場「湧田・宝口・知花」を、王城のある首里に近い「壺屋(つぼや)」に統合しました。 それ以降、ここで作られるやちむんは「壺屋焼」と呼ばれるようになります。沖縄観光の有名スポットである「壺屋やちむん通り」のある場所です。 しかし、1970年代に入ると、住宅が密集する壺屋でやちむんを焼くことが難しくなってきました。煙が環境問題となり、薪をたく登り窯の使用が禁止されてしまいます。 そこで、陶工たちを招致したのが、現在「やちむんの里」で知られる読谷村です。後に人間国宝ともなる故・金城次郎氏をはじめとした陶芸家たちは、読谷村に移って共同で登り窯を築きました。これが「やちむんの里」の始まりです。 現在では、やちむんは年内各地にある多くの窯で焼かれ、沖縄県内だけでなく、全国各地で修行した個性豊かな陶工の作品も数多く見られるようになりました。 また、やちむんが作られるのは沖縄本島だけではありません。石垣島や宮古島などの離島でも、質の高い焼き物を作る陶房が、続々と登場しています。 やちむんの特徴 やちむんは、ぽてっとした風合いと、温かみのある作風が特徴といわれています。代表的な柄と、やちむんが作られる土やその種類などについてみてみましょう。 やちむんの伝統的なモチーフ 代表的な絵柄のひとつである「魚紋」は富と幸福を表わし、魚がたくさんの卵を産むことから「子孫繁栄」の意味が込められています。やちむんを代表する絵柄で、「線彫り」と呼ばれる技法です。金城さん以外にも多くの窯元が制作しています。・唐草模様永遠と長寿、子孫繁栄を表わすとされる柄です。コバルトブルーの唐草模様のほかにも、飴色や緑色などで描かれます。単色で描かれたものは「唐草」、飴色が入ったものを「菊唐草」といいます。・菊紋太陽のように、器いっぱいに大きく書かれた花びらが特徴的な菊紋。病を治し、長寿を意味する柄と言われています。・点打ち水玉模様のようにも見える点打ち。その点は必ずしも均等ではなく、さまざまな大きさや配置で描かれます。飴色の点をコバルトブルーの点で囲み、花柄のようにした図案も人気です。・赤絵一度絵付けをして焼いてから、さらに赤で装飾を施すという手間のかかる技術です。色鮮やかな赤の染料を使い、沖縄県の花である「でいご」やブーゲンビリアなど華やかな図柄が施されます。 ・いっちん印花(イングァー)とも呼ばれる模様です。茶色の器に、スポイトのような道具で釉薬を絞り出すことで描かれます。盛り上がった絵柄の唐草模様が特徴です。やちむんが作られる「土」 やちむんの特徴である風合いを生み出すのは、原料の「土」です。焼き物は、土をこね、形を作って焼き上げるという行程を経てできあがります。沖縄の土壌は「琉球石灰岩」と呼ばれるサンゴ礁の堆積からなっており、石灰成分と鉄分を多く含む「赤土」です。日本列島の土とは大きく異なります。窯の種類によってもできあがりが異なる なお、前項で出てきた「登り窯」と「ガス窯」についてですが、どちらで焼いても「やちむん」です。ただ、登り窯は薪で燃やした火が直接当たります。火の当たり具合は調節できません。その結果、予想外の色やムラが出たり、火の温度が高くて焼き物の形が変わってきてしまったりなど、出来映えは安定しないのですが、それが「味」となります。ガス窯は、温度や火の当たり具合が安定していますので、焼き上がりが均一です。・やちむんはどこで買える? 最近ではセレクトショップにも並ぶようになった「やちむん」。実物をたくさん見て選びたい!という方におすすめなのは、やはり本場で選ぶこと。沖縄のおすすめスポットは以下の通りです。 壺屋やちむん通り 国際通りから歩いて行ける立地で、沖縄の代表的な陶器である壺屋焼の窯元やお店が並ぶ一画。壺屋焼の窯元ややちむんを使ったカフェなどもあります。毎年11月には「壺屋陶器まつり」が開催され、多くの人が訪れます。 ・壺屋陶器事業組合https://tuboya.com/ やちむんの里 那覇から車で約1時間ほど、読谷村の奥まった場所にあるのが「やちむんの里」です。独立して営業する19の工房が建ち並ぶ場所。各工房ごとに特色があるため見て回るのも楽しい場所です。(工房によっては見学不可の場所もあります)工房やギャラリーでやちむんが買えますし、工房を開放していないところでは、共同売店で販売しています。陶房・ギャラリー お目当ての作家さんがいる場合は、直接その陶房やギャラリーを訪ねてみるのもおすすめです。ただし、工房によっては、一般の方に開放していない場合もあります。事前にちゃんと調べてから行きましょう。 オンラインショップ 沖縄県外でも「やちむん」を買うことは可能です。最近ではオンラインショップでも、やちむんを多く扱うところが増えてきました。Tracieでは、伝統的な「やちむん」から、個性豊かな作陶が特徴的なもの、沖縄本島や離島の工房まで、さまざまな「やちむん」を取り扱っています。約300年の歴史を誇る壺屋の窯元「育陶園」▼育陶園の器はこちらで確認できますhttps://toracie.net/products/list?category_id=86  温かみのある作陶が定評。やちむんの里の「ノモ陶器製作所」▼ノモ陶器製作所の器はこちらで確認できますhttps://toracie.net/products/list?category_id=51 沖縄の海をテーマにした青い器に琉球ガラスを取り入れた技法が注目の「うるま陶器」▼うるま陶器の器はこちらで確認できますhttps://toracie.net/products/list?category_id=88インパクトのある絵柄で多彩な表情をもつ器を作る、壺屋の「工房くばやー」▼工房くばやーの器はこちらで確認できますhttps://toracie.net/products/list?category_id=73石垣島の海を表現した独自の釉薬で仕上げる淡いブルーが特徴「やまばれ陶房」▼やまばれ陶房の器はこちらで確認できますhttps://toracie.net/products/list?category_id=53石垣島の貝殻を用いたガラスのような不思議なやちむん「アンパル陶房」▼アンパル陶房の器はこちらで確認できますhttps://toracie.net/products/list?category_id=49

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  • ふだん使いの素敵な器・小石原焼の魅力

     独特な文様が特徴的な小石原焼。江戸時代より前から続く、日本が誇る伝統工芸品のひとつです。大小様々のお皿やお茶碗、日常使いの生活雑貨を作り続けてきました。最近では、伝統技術を生かしたモダンなデザインを提供する窯元も現われ、新たな進化を遂げています。この記事では、小石原焼の歴史や特徴を解説。その魅力や良さに迫ります。 小石原焼とは? 小石原焼(こいしわらやき)は、福岡県の朝倉郡東峰村(とうほうむら)で作られている陶器。約350年の歴史を持つ工芸品です。東峰村は、大分県の県境、福岡県中央部の東端に位置しています。博多・小倉から電車で約2時間、修験道の霊山としても知られる英彦山 (ひこさん) をはじめ、標高1000ⅿ級の山々に囲まれています。この山々から取れる赤土が、小石原焼の原料となっているのです。 小石原焼で作られるのは、主に日常使いの生活雑貨。独特の幾何学的紋様が特徴で、陶器でありながら磁器のように薄さと軽さを持ち合わせています。あたたかく素朴な風合いの中に上品さを感じさせる、美しい形と色味が魅力です。実用性がありながら美しいその様は、柳宗悦らに「用の美の極地」と称えられました。 福岡のお土産品としても人気が高いほか、博多駅前の都ホテル博多や、THE BLOSSOM HAKATA Premierなど、高級ホテルのアメニティにも採用されています。 小石原焼の歴史 小石原焼の歴史を語るには、まず「高取焼(たかとりやき)」「中野焼」の説明からはじめる必要があります。 はじまりは、豊臣秀吉の朝鮮出兵まで遡ります。1592年のことです。黒田長政は、朝鮮出兵の際に日本に陶工・八山を連れ帰りました。その後、1600年の関ヶ原の戦いの手柄を受け、筑前藩主になった長政は、1606年に鞍手郡の高取山の麗に窯を築かせます。これが「高取焼」の始まりです。八山は「高取」の名前にちなみ「高取八蔵重貞」と名を改めました。その後、高取焼は、高取山から窯場を転々とすることになります。 時は流れ1665年。高取焼は小石原に窯を移しました。また、八蔵の孫である八之丞も小石原地区中野で質の良い陶土をみつけ、中野皿山に開窯。そして1682年、藩主の黒田光之が肥前伊万里より陶工を招き、 中国風の磁器を伝え、その頃すでに小石原にあった高取焼と交流することで中野焼が生まれました。この中野焼が、昭和になって「小石原焼」とよばれるようになったのです。 明治時代になると、1929年にバーナード・リーチや柳宗悦、濱田庄司らが小石原村へ訪問し、小石原焼を「用の美の極地」と賞賛。小石原焼は民藝ブームの波に乗って人気を高めました。 戦後、1958年にブリュッセルで開かれた万国博覧会において、小石原焼はグランプリを受賞します。さらに、1975年には陶磁器として日本で初めて伝統的工芸品に指定されました。江戸時代から長きに渡り日本の陶芸界に大きく影響を与え続けた小石原焼。生活の器として愛され続けたその伝統は今も息づいています。 小石原焼の特徴 小石原焼の特徴は、陶器でありながら磁器のように薄さと軽さ、そして規則的にった独特の幾何学的模様。そこには様々な技法が使われています。 飛び鉋 (がんな) 赤土の上に白色の化粧度をかけ、ろくろを回しながら、カンナの刃先で規則的に化粧土を削いで幾何学文様を彫る技法。小石原焼の独特の模様が作られる。 刷毛目 (はけめ) ろくろを回しながら、化粧土が乾く前に刷毛で等間隔に模様を入れていく技法。「打ち刷毛目」とも言い、丸い皿だと花びらのように見える模様が作られる。 櫛目(くしめ) ろくろを回しながら、木材を独自に加工した道具を用いて文様を描く技法。石庭の枯山水を思わせる模様が作られる。 流し掛け ろくろを回しながら、表面にスポイトなどで化粧土や釉薬を垂らすように掛けていく技法 打ち掛け ろくろを回しながら、柄杓などで化粧土や釉薬を浴びせ掛ける技法 ぽん描き ろくろを回しながら、釉薬を竹の容器から少しずつかけていく技法 小石原焼はどこで買える?人気の小石原焼。手に入れるためにはどうしたらよいのでしょうか。直接窯元に行く 小石原には、現在小石原焼・高取焼を合わせて44軒の窯元があります。窯元でショッピングができたり、陶芸体験を提供しているところもあって自力で回るのが難しい場合は、現地の観光ガイドさんに案内をお願いすることもできます。東峰村ツーリヅム協会では、小石原焼・高取焼の窯元めぐりや小石原焼の買い物のお手伝いをする「小石原焼観光ガイド」を行っています。認定のガイドさんなので安心です。料金も1人1時間500円~と格安。 参考:東峰村観光情報サイト「東方見聞録」http://toho.main.jp/kamamoto.htmlhttp://toho.main.jp/yakimono-gaid.html 小石原焼陶器協同組合(窯元の一覧があります)https://tenku-koishiwara.com/about/道の駅で買う 国道211号沿いにある「道の駅 小石原(こいしわら)」では、小石原焼の窯元が出店する「陶器コーナー」があり、買い物が楽しめます。ドライブがてら立ち寄ってみては。http://www.qsr.mlit.go.jp/n-michi/michi_no_eki/kobetu/koishiwara/koishiwara.html 小石原焼の陶器市 小石原では、5月と10月の春秋2回、「民陶むら祭」を行っています。小石原焼・高取焼も扱う陶器市です。通常価格より2割引きとお買い得な商品が並ぶとあって、県外からも多くの人たちが訪れる人気のイベントです。コロナ禍の2021年春季は「ネットで民陶祭」が開催されました。 インスタグラムでの開催なので、チェックしてみてください。https://www.instagram.com/koishiwara_marche/ toracieで扱っている小石原焼の窯元全国から素敵なうつわを買い付け、オンラインで販売するセレクトショップ「toracie」では、現在以下の小石原焼の窯元さんの作品を取り扱っています。これからも拡充予定です。どうぞお楽しみに! 鶴見窯元https://toracie.net/products/list?category_id=123 1974年に開窯。現在、二代目として息子の和田義弘さんが、伝統の技と意思を継いで作陶されています。素朴な土の温もりを持つ小石原焼の伝統を守りながら、実際に自宅で使ってみたくなるようなデザインが魅力です。 翁明窯元https://toracie.net/products/list?category_id=121 1983年に開窯。現在は親子2代で作陶されています。。「伝統や技法に縛られすぎず新しい世界を切り開いていきたい」と、小石原焼の伝統技法である飛び鉋を用いながら、独自に生み出した水玉等の模様を組み合わせて、親しみのあるデザインに仕上げているのが特徴です。 やまさん柳瀬窯https://toracie.net/products/list?category_id=55創業から約350年、栄誉ある伝統を受け継ぐ窯元です。暮らしにやすらぎと潤いをもたらす上質の民陶をお届けするために小石原の伝統的な手法をベースに独特の色付け、絵付けを実践。伝統と現代様式が溶け合った作品作りをされています。 早川窯https://toracie.net/products/list?category_id=46福岡県・小石原で「刷毛目・打掛・飛び鉋」といった伝統の技法で作品作りをされている早川窯。現代の暮らしに沿うように作られた「ココット」が人気の窯元さんです。 

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